S学院のオルガン 移転・改造

I 解体 2


 メカニズムも一つ一つ外してゆく。 1本1本異なるので 記入が無い場合には音名か、規則的に番号を振付けてゆく。

 薄い針葉樹の板で作られているので、折らないよう、癖を付けないように梱包しなければならない。

 Prospekt(正面のパイプ)が立っていた木製の枠。 なんと2面一体で作られており、優に200Kgを超える重量であった。

 運送や保管にあまりにも不便なので、結局切り分けて保管することにした。

 切った部分を、そのように見せない方策は直ちに頭に浮かんだので気楽であった。

 このオルガンは、私が想像する以上に重たい部分が多かった。 通常は演奏台が最も重く、形状も運びにくいのだが、 このオルガンではSWの風箱が最も重く300Kgを超えていたと感じる。

 CとCis側に分割するなどの知恵を使わないことにはあきれる。 現場を経験することが無くなってしまった、設計部門の人間がしがちなことである。 現場の苦労が設計に反映されないのだ。

 反面 このオルガンの壁部分は合板をねじで繋いだだけであった。 後に強度を出すために苦労することとなる。

 最も大変だったのはSWの風箱を降ろす作業であった。 これはPedの風箱で2番目に重たかった。

 建築側で我々の状況を見るに見かねて、礼拝堂の横壁を壊して搬出口を作ってくださったことは 大きな助けであった。 これがなければあと1週間は掛かったことであろう。

 この搬出口の下にトラックを寄せて荷台に直に降ろすことができた。
現場監督の判断に助けられた。

 吊り装置は、自分で屋上に組み立てた。

  
今回も 日立物流の運転手さんの協力で毎日S学院と工房をピストン輸送をした。 幸い天気も味方をしてくれた。 最後の日の夕刻からの雨だけであった。

 使用略語
HW  Hauptwerk 主鍵盤部     I 鍵盤
SW  Schwellwerk スェル鍵盤部 II 鍵盤
Pos  Positiv ポジティフ部     III 鍵盤
Ped      ペダル鍵盤部

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Angefangen 15.Nov.2003