木工機械室(Machinenraum)


 Bankraum(作業台室)に対する Machinenraum(機械室) すなわち、作業台で手作業をする部屋 に対して 機械加工をする部屋です。

当工房の機械室には、

丸鋸盤 大 ドイツKoelle製
選択理由
多目的に使える、 材の側面を直線に切る装置がある、 安全性が国産機と比較にならないほど考慮されている、大きな材を扱える、作業性への配慮が国産機とは比較にならないほどよい。直輸入
丸鋸盤 小 ドイツ Ulmia製
選択理由
多目的に使える(現場で大切)、直線出しができる、小型機であるが軸傾斜である
手押しかんな盤 400mm ドイツKoelle製
選択理由
4枚刃である、定盤が広い、刃物交換が非常に簡単、定盤の位置合わせが非常に簡単でかつ削り代が読める、安全への配慮が国産機とは比較にならないほどよい。
 刃物研磨装置を自作追加
自動かんな盤 500mm ドイツKoelle製
選択理由
4枚刃である、定盤が広い、刃物交換が非常に簡単、仕上がり寸法が0.1mmまで読める、安全への配慮が国産機とは比較にならないほどよい。
 刃物研磨装置を自作追加
木工旋盤

中古品、某大学の処分品
かなり大きな物まで挽ける、Inverterを付けて回転数を自在に制御できるように改造済み

刃物類は各種自作した。

横軸ボール盤(Langlochbohrmachine)
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日本では知られていない種類のボール盤。 軸が水平なので、長物の木口に穴をあけられる。 木管の足穴をあけるときには必需品。

 レボルバー装置で 等間隔の穴を連続してあけられるので ダボ継ぎ のダボ穴作成に便利。
長円形のほぞ穴も作れる。
工夫次第で非常に多用途に使える。

砥石切断機 平和工業製、金属を直線に切るのに活躍。 HSS鋼も切れるので 工具の自作にもかなり使う
旋盤小 久保田チェンバロ工房が町工場から譲り受けた機械、を譲り受けた、かなり古い。
 当初は価値が判らなかったが、実は非常に精度も高いことを知り大切にしている。 径2mmの真鍮棒の芯に1.5mmの穴をあけるなどという芸当が可能。
旋盤大 某医科大学の廃棄処分品、正式な手続きに努力してくださった物理学教室の方々のおかげです。
 歯車なども揃っており便利に使っている。
全自動集塵機械

木工機械は全て一台の小型廃風機に配管されており、集塵される。

 使っている機械だけを集塵するように自動化されており、機械のスイッチを入れると配電盤で電流センサーが検知して集塵モーターを起動する。
全て自家設計、自家施工。

などがあります。

 Koelleの機械を使っている理由は、もちろん機械の堅牢さが第一の理由です。
加えて、日本に輸入代理店がないことは重要なポイントとなっています。

多くの場合
日本の代理店は販売している機械についての知識は貧弱、
故障時の対応も頼りない、部品の名前すら理解できないところもあった、
説明を求めてもまともな回答が帰ってこない、
私が説明してやると向こうさんが納得していたりする。
全てがそうでは無いかも知れないがこのようなケースが多すぎます。

 この種の基本機械には特別な構造は無いので、調整の方法は見れば判る範囲です。 したがって、自分で保守を行ったほうがよほど良い結果を生むのです。

 Koelleの場合には、日本に代理店がないので、工場渡しの卸し価格、さらに輸出なので付加価値税は非課税で購入することができました。
ちなみに 当工房の丸鋸盤大と同じ機能で、商社が輸入している少し小型のイタリア製丸鋸盤と比較すると、約1/3の費用で済んでいます(輸送費、関税などすべて込み)。 

時々Koelleに質問をしたり指示を受けたりしますが、今までに必要だった修理など、メンテナンスは全て問題なく自分で行っています。
残念ながらKoelleは2002年に倒産、しかしKoelleに居た人たちがKoelleをいつか再興したいとの意志を持って、現在部品供給会社を作っており保守には問題は起きていません。

 機械の配置をより良くするのが懸案なのですが、限られた面積で多種の仕事をこなさなければならない現状で、なかなか良案が浮かばない次第です。


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