大型製図板 など

 オルガンの設計では実寸の図面を引く必要があります。 特に風箱(ウィンドラーデ)ではそれが大切です。
パイプの配置を座標で表示するのは面倒なだけでなく、間違いを起こしやすくします。
  このような場合、図面は型紙となるわけです。 パイプの位置は1mmや2mmくるっても実際上何も問題はありませんので、紙の伸縮は気にしなくてもよいわけです。

 宮崎県立芸術劇場のオルガンなどですと畳より大きな風箱が複数あります。 そのような図面を書く台はドイツに居た頃に作ったものに改良を重ねて今でも使っています。

製図版は台所用に表面加工した板で作っています。
平行定規はアクリル製、端は墨入れの時に滲まないよう、段欠きをしています。

大きな図面を連続して描けるよう、手前と向こう側には紙をたらすための隙間が作ってあります。 製図板の幅で長さが無限に長い図面を描くことができます。

平行定規機構です。 ミニチュアボールベアリングを入れた滑車に細いワイヤーを使って、定規の上下の動きを同じにしています。
定規部分の詳細です。
定規にはルーペを作って位置を読みやすくしています。 mm定規は適当な位置に固定して使います、これでx軸の位置は読み取れるわけです。
右下のハンドルはワイヤーとの固定用。 緩めてワイヤーとの位置をずらすことによって定規の角度を修正します。

製図板の近くに吊るしてあるヘヤードライヤーです。
天井からロープと滑車重りでバランスをとって、必要なときにすぐに使えるようになっています。

墨入れの時、墨を乾かすためです。

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