日付:9月20日 この内容は本日行った作業ではありません。

 今日は明日の宮崎県立芸術劇場でのSimonPreston演奏会のために宮崎からのUpです。

昨日曜日も作業をし、宮崎から帰ってからは総合調律を残すだけとしました。 実際には電子回路に問題が見つかり、今日空港へ行く途上部品を調達し総合調律の前に正常に動作するようにしなければなりません。

 前回はPositifに取りつけたトレモロをご覧頂きました。 今日の画像はRecit(第三鍵盤)に取りつけたトレモロです。 送風管がないのでDomBedosのトレモロは使えません。 この大きさの吹子を揺らす(結果的に風圧を揺らしてトレモロをかける)ことは簡単ではありません。 作業をしながら思いついたのがこのトレモロです。 吹子の動きを風量を調節するカーテン弁(7月22日の頁)へフィードバックする糸を強制的に揺らすのです。 調整弁を揺らして結果的に吹子を揺らすので大きな力は要しません。 揺らす動力は空気の力、です。 奥に見えている小さな楔形吹子に空気を送ると膨らむ、抜くとつぶれるという単純な動作です。
この空気を送ったり止めたりする制御は以前のトレモロで使っていた電子式制御回路を流用しました。 電子式制御はトレモロの速度を自由に設定できるのが利点です。

 右に見えているのは、Recitの風箱の直下についている倒置式蛇腹吹子です。

 この方式のトレモロはまだお目に掛かったことはありません。 今回作業をしながら考えていて思いついたものです。 思いつくまでには時間を要しますが、あわてて安易な方法に走ってはいけません。 常に頭に持っていると、時が良い解決へと導いてくれるものです。 

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