宮崎県立芸術劇場オルガン 組立の記録

1993年5月 〜 12月


製作をはじめる前に、いろいろな準備があります。


デザイン模型、縮尺50:1で製作しました。
デザインを提示するには最もよい方法だと思っています。 このような作業は結構楽しんでできます。
オルガンの木部は主に楢材、パイプは針葉樹材で作り銀色に塗装しています。
建築は合板と楓材、天井は紙細工です。
 画像撮影:須藤



図面:製作に掛かるには、計画がしっかりとできていなければいけません。 製図もその一つです。
実寸で詳細を検討しながら部分図を作り、画像のような縮尺図面に全体の構成を描き込んでゆきます。
当然一部を描き終えて別の部分を検討し始めると、すでに終わったつもりの部分に変更を加えなければならないことが出てきます。
この頃は全て手書きでしたから、変更は面倒な作業でした。 今はPC上でCADを使って描けますから、そのような作業もずっと楽です。
しかし、 1mmの間隔に3本細線を要れるなどということを手でしていましたので、それをやめてしまうのは残念です。 手で描いた味は
CADでは出ません。 画像のような縮尺図は製図フィルムに墨入れして描いていました。 トレーシングペーパでは湿度の変化の影響
を受けてしまい、おちおち製図をしていられません。 これらの図面は今でも自分の宝物です。


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